みなさん、移動時間をどう過ごしているだろうか。
私は原稿を書くことがほとんど。
目的地に着くまでの時間が限られているからか、普段のスピードより執筆の速度が格段に速くなる。
その日も締め切り間近の原稿を2本抱えて東京駅にやってきた。行き先は京都。
駅構内のカフェでホットコーヒーを買い、新幹線に乗り込み席について驚愕した。
目の前にあるのはホットコーヒーではない。アイスロイヤルミルクティー。
思い返してみると、店員さんに私は「アイスロイヤルミルクティーをください」とはっきり注文していた。
ホットコーヒーを欲していたのに、口から出た言葉はアイスロイヤルミルクティー。
温度も種類も違う。これはよっぽど疲れている。
原稿を書くのを諦めて、何かリラックスできることをしよう。
今日はとっておきのものを持ってきている。
「ぶらさがる巨人調査隊」 (企画:CHOCOLATE Inc.)
巨人一族であるニンゲンの生態を潜伏調査すべく、いろいろなところに“調査隊”を引っ掛けることができる。
どんな場所にもぶらさげることは可能だが、雑な私のせいで、調査中に何度も団員たちは床に体を打ちつけ命を落としかけた。
みなさん丁寧に扱ってあげてほしい。
どんな場所でも大活躍なのは、双眼鏡で偵察する調査団員。
誤注文したアイスロイヤルミルクティーにだってほらこの通り。
小窓にあるちょっとしたスペースにもほらこの通り。
この小窓にはこちらの調査団員たちも潜入可能だ。
寝袋の調査団員たち。
設定として赤は熟睡、青は昼寝、緑は二度寝しているらしいが、見ただけでは全くわからない。
昼寝はまだ許せるが、潜入中に熟睡と二度寝はいかがなものか。
先ほどの双眼鏡で偵察する調査団員は、ペアでいても各自別々の方向を見て必死に何かを見つけようとしていた。彼らの気持ちを考えるといたたまれない。
そもそも寝袋がこんなに色鮮やかだとすぐに見つかってしまう気がする。
寝袋の調査団員たちよ、気合いを入れ直せ。
一方、つるはしを持ちよじ登るこちらの調査団員。
小窓の潜入は不可能だった。
つるはしが異様に細く柔らかいからだ。
しかしこの者たちにとっておきの潜入スポットを私は見つけた。
それがこちら。
つるはしが異様に細く柔らかいからだ。
しかしこの者たちにとっておきの潜入スポットを私は見つけた。
それがこちら。
鞄を引っ掛けるここ。
細くて柔らかい形状のつるはしを持つ彼らだからこそ、入り込むことができる。
君たちはここで頑張ってくれ。
最後は危機一髪の調査団員。
石にしがみつく姿がリポ●●ンDの昔のCMを彷彿とさせるこの者たちは、小窓ではバランスが取れず滑り落ちてしまった。
先ほどの鞄を引っ掛けるところも石の大きさがどうも邪魔して入り込めない。
先ほどの鞄を引っ掛けるところも石の大きさがどうも邪魔して入り込めない。
よく見るとパンツも脱げかけている。
こんな状況じゃどこにも潜入する余裕がないかもしれない……。
諦めかけたそのとき。最強スポットを見つけた。
前の席につく収納スペース。
ロープが太いおかげで、安定感がある。
そしてこの最強スポットではどの団員たちも安定して調査可能だ。
そしてこの最強スポットではどの団員たちも安定して調査可能だ。
ここでは彼らが命を落とす危険性はゼロといっても過言ではない。
今回潜入に挑戦した場所は新幹線だったが、飛行機、新幹線、ヨットなどあらゆる移動時間でも試してみたくなった。
みなさんも移動時間のお供に、ぜひ調査隊を連れて行ってはいかがだろうか。
(冨田ユウリ)